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投稿者: COMA    [2008年 12月 02日 (火) 00時 43分 18秒] 23歳~29歳 女性
▼一言
はじめまして。
更新されるたび、毎度もやもやしながら読ませていただいております。

感情を含まない淡々とした文章と、テレビのチャンネルをザッピングするように断続的で短い話の連なり。ぞわぞわと這いのぼる怖さを噛み締めています。

英雄として昇華する過程の少年が物語の主人公であるとすると、果たして彼が得るものは何なのだろうか、と回らぬ頭で考えます。
世界を呑み込む太母を殺す者は、決まって英雄たる証を手に入れる。けれど少年の手は空であるように見えます。まだ彼の闘いは終わっていないのかもしれないと、母の産道の如く深長な闇を想像し、独り勝手に薄ら寒くなったりして(笑

が、読み進めるごとにタイトルからして実はミスリードなんじゃないかという気もしてきました。
ざっと粗筋を見たときは、単純にユング元型論を軸とした現代版母殺し神話という感じかなと思い、そのように解釈して読んでいたのですが、何だか少し違う方向に物語が転じていきそうな雰囲気に……
最後にカタルシスを味わわせていただける予感を抱きつつ、今後ももやもやしながら拝見させていただきたいと思います。

執筆頑張ってください!
長々と失礼致しました。
文章評価: ★★★★★ 作品評価: ★★★★☆ 信頼度:S5 出版:買う
有坂りさこ   [2008年 12月 02日 (火) 23時 57分 42秒]
こんばんは<(_ _)>
ユンギアンの読者の方がいらっしゃるとは私もあまり考えていなかったので、共通の基盤の上に立ってお話しができるのを嬉しく思います。わざわざのお越し、ありがとうございす☆

太母の問題ですが、私も最近になって母親のもつ破壊的な力の正体を知ったように思います。私の他の作品はことごとく父性の壁を社会の壁と同一視しているようなところがあるのですけれど、その背後にある母性の暴力性についてはわりあいに盲目でした。COMAさんのお話にある通り、元型神話における太母は巨大魚や怪獣としてあらわされ、英雄によって退治されるという筋が一般的だと思います。これが未分化のまま行動化されれば――というのが現実の母殺しの一つの説明なのでしょうね。反証可能性の担保されない一つの仮説ではあるけれども、枠組みで現象を捉えようという便宜的な試みなのだと思います。近親相姦の欲望は一面で当然のものであり、もう一面で同然の禁忌でもあり、それが成し遂げられたとしても、現実にはオイディプス的な罪責感を伴わずにはいられない、けれども、それがファンタジーとして行われる場合は、精神的再生のメタファーだとされているので、母の産道という暗闇は、再生のための通過儀礼の場なのでしょうね。そこで少年が何を手に入れて地上に戻ってきたのか――そこにCOMAさんは疑問を抱かれたのだと解釈しています。確かに、私も疑問……

人間は本当に成長できるのか、成長という言葉を定義する意味系とは何か、意味を定義する系とは何か――運命は存在するか? 存在するとすれば罪とは何か、自由意志とは何か? 私は最近、そんなテーマに取り付かれています。この作品はその前段階のものなんです。ここではまだ「母」という具体的対象があるのですが、COMAさんの仰るとおり、真の問題は「母」を越えたさらなる暗闇にあるのだと私も思います。原作は去年に1ヶ月かけて描いた漫画なので、ストーリー自体はもう完結しています。ご期待に添えるかどうか心もとなくは存じますけれど、ぜひ最後までお付き合いいただければと思います。

もしかするともういらしてくださったかもしれませんけれど、ブログのほうもありますので、よければぜひ。原作の原画やら舞台となった場所の写真やら私の体験談やらがあれこれ書いてあるので……。また遊びにいらしてください。ユング派にお詳しい方でしたら、春に刊行予定の紙小説のほうも楽しんでいただけるかもしれないですね。またブログで触れていこうと思います。

では、ご意見、楽しく拝読させていただきました。ありがとうございます。
またお会いできれば幸いです。
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